建設業の残業上限規制を見据えつつ、働き方改革にも取り組む
出面の集計をスムーズにし、手間を6分の1へ大幅に省力化

株式会社大樹設備工業 様
人員や現場の数から複雑になりがちな、建設業における出面の集計・管理。IT化やDX化が叫ばれて久しいものの、作業員のITリテラシーや現場独自の環境から、その推進には課題も少なくない。それでも現場で普及するスマートフォンを活用したツールなら、比較的導入のハードルは低い。労働時間の抑制を迫られ、大きな投資を伴わずに効果的な業務効率化策を求める声に、また一つ日報365が応えた。
- 2024年4月施行の建設業における残業上限規制に対応するための手段を模索していた。
- 50人ほどの作業員(協力会社含む)の出面管理で、毎月2回の集計処理に、6日ほど掛かっていた。
- 現場作業員は出面表(紙の書類)へ日々記入し、毎月2回本社へ提出する手間が掛かっていた。

導入後の
成果・効果
- 集計処理にかかる日数が、6日から1日へと大幅に短縮された。
- 作業員は日々の出面をスマホから入力するだけに。
本社へ行く手間や、提出遅れも無くなった。 - 月2回の処理を待たずリアルタイムに出面集計が見られ、月の途中でも現場経費が計算可能となった。
将来を見据えた、人材の育成・評価、そして働き方改革
公共施設や病院などに設置される、空気調和設備や給排水衛生設備。その設計・施工から保守・管理までを手掛けるだけでなく、次亜塩素酸水の生成器といった衛生環境機器の販売・保守などもされている株式会社大樹設備工業。青森県を地盤に、現在は山形・宮城・秋田の各県にも事業を拡げている。
ライフラインを担う企業として信頼され続けるために、同社では社員のスキルアップに力を入れており、資格取得などのバックアップにも積極的だ。そして今、明解で公正な人事評価制度の構築に取り組む一方で働き方改革にも着手しており、その一環として日報365を導入。これまでの経緯や効果などを取材した。
以前は、数十枚にもなる出面表を、何日もかけて集計処理
櫛引社長:当社では、自社の作業員と協力会社の作業員、計50名ほどが現場で勤務しています。各現場にかかった人工の精算を中心に、作業内容や進行状況も把握するため出面の集計を毎月していますが、以前はこれを各作業員から提出される紙の日報で管理していました。
しかし、一度に50人分もの日報をまとめて処理するのは容易ではありません。このため提出を半月に一度として集計業務を行っていましたが、それでも50人分を処理するのに3日ほどかかっていました。さらには、日報の内容に疑問点があれば作業員一人ひとりに電話連絡で確認していましたし、期限までに提出が完了しない作業員もいたため、提出を促したうえで届くまで待たざるを得ないことも少なくありませんでした。また、日報を本社まで提出しに来たり、県外の現場ですとFAXを流したりしていたことから、作業員の負担も大きかったと思います。
実際に使う社員らの意見に耳を傾け、導入を決定
櫛引社長:2024年4月に施行される建設業の残業上限規制を見据え、「残業時間をどう削減するか」「制度がスタートしたら、どう対応すればよいか」など、検討し始めていました。そこへ、当社と取引のある業者から紹介いただいたのが日報365です。出面管理の効率化のために、何か効果的な策はないかと考えていたところでしたのでオンラインでのデモをお願いしました。作業員自身が出面実績を簡単な操作で入力でき、管理側も簡単に集計できるという点から自社で利用できるのではないかと思い、導入を決定しました。
1カ月の試用期間が設けられているので、数人の作業員に現場で利用してもらい、実際の使用感や負担軽減に繋がっているのかを評価しました。私としては、日報365の導入は作業員の意見を尊重したいと思っており、多くの作業員から「楽になる、あった方がよい」と声が上がったため、彼らが納得できる製品であればということで他の現場でも活用しています。

また、管理側の社員にとっては、各種の項目をチェックしやすいかが重要だと考えました。担当者の意見を聞くと、現場あるいは個人単位で検索できるので特定の作業員を探し出しやすく、集計が早くなるということでした。こうして疑問点がクリアになり、費用面も手頃であったため導入を決めました。
出面集計・管理の労力が、『6分の1』に大幅減!

櫛引社長:導入して数カ月経ちますが、多くの者が日報365の使い勝手のよさを評価しています。まず、管理の視点から言えば、「どの現場に誰が入ったのか、何人が入ったのか」を現場の人間が毎日入力することによって、リアルタイムな出面集計が可能になり、月の途中でも現場経費が計算可能になりました。
そして何より、これまでExcelに入力・管理され、現場や作業員ごとに存在していた情報が、日報365で全て集計・管理できるようになったのは大きいです。
「紙の書類で出面の報告を受けていた頃は手間が掛かるため、精算のための集計・処理は月2回に分けていました。それでも1回に2~3日も費やしていたものが、日報365を導入してからは月1回、ほぼ1日で処理できています。つまり、6日ほどの作業が僅か1日に削減できたということです」
「確認操作が簡単で、一人ひとりの情報がスグに分かるので作業が早くなりましたね。作業員が入力した情報をこちらで修正する場合も簡単なので、処理が本当にスムーズです」
(管理責任者:櫛引取締役)
現場作業員の負担も軽減。出面の記録・提出がスムーズに

櫛引社長:実績を報告する現場の人間も、負担が随分と軽減されているようです。操作感を導入前に確認したとはいえ、年配の作業員がうまく利用できるか心配していました。しかし、スマートフォンは誰もが日々使っているものですので、操作が簡単な日報365なら何ら問題ありませんでした。
「名前から作業員を検索して、すぐに情報を確認できるのが便利です。以前は手書きで時間がかかっていた記録作業も、項目の選択や内容のコピーで、大幅に手間を省けるようになりました。入力情報はスマートフォンから送信できるので、半月ごとに本社へ行って紙の書類を提出していた手間も不要になりました」
(現場作業員の皆様)

櫛引社長:導入後のアフターサポートにも満足しています。ちょっとした不具合でも、報告するとすぐに対応いただけました。現場などからも、特に問題があるとは聞いていません。今後、事業規模を拡大しながら作業員も増やしていく計画ですので、日報365もぜひ利用拡大していきたいと考えています。

株式会社大樹設備工業
〒030-0943 青森県青森市大字幸畑字阿部野12番地50
設立:1985年7月1日
従業員数:29名(2022年11月)
事業内容:空調(冷暖房)設備の設計施工・管理・保守業務
給排水衛生設備の設計施工・管理・保守業務
衛生環境機器の販売・保守
各種鋼材加工・溶接・取付
※本事例中に記載の肩書きや数値、固有名詞等は掲載日現在のものであり、このページの閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。
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